K-POPの歴史をまとめてみた⑻【2020年】〜Dynamite

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本記事の内容
・K-POPの主な歴代グループ

・歴史的できごと



K-POPの歴史をまとめてみた⑻【2020年】〜Dynamite

※この記事は個人的なまとめなので、K-POPの歴史の全てを網羅しているわけではありません。

注目の新人グループ誕生

2020年は、韓国の芸能事務所やオーディション番組で20組を超える新人アイドルがデビュー。

そのなかでも注目の5組のデビューを振り返ります。

aespa(エスパ )

2020年の11月に、SMエンターテイメントから新人aespaがデビュー。

仮想現実としてのメンバー(アバター)が存在するという斬新なコンセプトが注目を集める。

SMエンターテイメントから女性アイドルグループがデビューするのはRed Velvet以来、実に6年ぶり。

STAYC(ステイシー)

2020年の11月に、HighUpエンターテイメントからデビュー。

TWICEの「TT」の作曲にも関わった音楽家がプロデュースに関わっており、メンバーは全員2000年代生まれ。

全員が10代にもかかわらず完成度の高いパフォーマンスが注目され、次世代のK-POPシーンの主役になると期待が集まっている。

TREASURE(トレジャー)

2020年7月より、サバイバルオーディション番組「YG宝石箱」から選抜されたメンバーで本格活動開始。

YGエンターテイメントからボーイズグループがデビューするのは、iKON以来4年以上ぶり。

ENHYPEN(エンハイフン)

オーディション番組「I-LAND」から7人が選出され、2020年11月にデビュー。

以前より「リキ・ジャクソン」としてダンスの才能を発揮していた日本人メンバー「NIKI」の存在が話題に。

Weeekly(ウィクリー)

2020年6月に、PlayMエンターテインメントからデビュー。

ガールズグループApinkの後輩にあたり、同事務所からガールズグループがデビューするのはApink以来10年ぶりとなっている。



大手事務所の動き

人気アーティストが多く所属する大手事務所の動きは下記の通り。

(主要なニュースのみ)

SMエンターテイメント

SMとJYPがタッグを組み、世界初のオンラインコンサート専門会社が誕生

JYPとSMエンターテイメントがタッグを組み、オンラインコンサート専門会社である「Beyond LIVE corporation」が設立。

新型コロナパンデミックの状況での非対面オンラインコンサートはもちろん、ARなどを駆使した新時代のエンターテイメントが拡大していくことが期待されている。

(実際に、SuperM・WayV・NCTやTWICEがBeyond LIVEでファンと交流)

SuperMが海外から注目される

SMの創立者イ・スマンが自ら総括プロデュースしたグループ「SuperM」は、デビュー時から「ビルボード200」に1位チャートインするという快挙を達成している。

2020年、アルバム「Super One」が再びビルボードに名を連ねる。(ビルボード200で2位)

JYPエンターテイメント

Nizi Project(虹プロジェクト)

ソニーミュージックとJYPがコラボし、2019年から大規模なグローバルオーディションを開催。

以前よりJYPが構想していた「全員外国人で構成されたJYPプロデュースアーティストをデビューさせる」という計画が実行される。

参加者の中にはダンスや歌が未経験の人材も存在し、それまでのK-POP事務所が行ってきた「数年の練習生期間を経てデビューさせる方式とは違った」斬新なプロデュース方式が注目された。

(パク・ジニョン氏いわく、「今回のオーディションは実力よりもナチュラルさを重視する」)

このプロジェクトでは1万人の応募者から最終的に9人が選抜され、2020年12月に「NiziU(ニジュー)」が正式デビュー。

プロデューサー「J・Y・Park」の知名度拡大

Nizi Projectのようすは日本の朝の情報番組「スッキリ」で密着して報道され、プロデューサーのパク・ジニョン (J・Y・Park)の哲学や人間性が話題に。

NiziUデビューに伴い、ものまね番組で「NiziUの縄跳びダンス」や「J・Y・Park」がものまねされるなど、日本での知名度が拡大した。

(Nizi Project以前のオーディション番組でも、K-POPファンの間ではパク・ジニョン氏の名言は話題になっていた)

>>J.Y.Parkの名言を人生に活かそう【Nizi Project】

情報番組スッキリでは、新たに男性版Nizi Project(シーズン2)が計画されていることも明かされた。

YGエンターテイメント

BigHitエンターテイメントとタッグを組み、次世代コンテンツを作成

YGとBigHitがタッグを組み、共同での次世代コンテンツ開発が進められる。

拡張現実アバター作成アプリ「ZEPETO(ゼペット)」への投資や、世界的に市場を拡大することを目的としたプラットフォーム「Weverse」などのコンテンツを展開。

BLACKPINKの後輩のデビューを予告

2020年の2月に、YGエンターテイメントが「次世代ガールズグループ」を準備していることを公表。

2NE1、BLACKPINKの後輩ガールズグループが4年以上ぶりに誕生することになる。

BigHitエンターテイメント

CJ ENMと合同オーディション番組・「I-LAND」

韓国で番組制作などを行うCJ ENMとBigHitエンターテイメントが、オーディション番組を企画。

脱落者を選ぶのは参加者自信」という残酷なシステムが話題を呼ぶ。

最終的にオーディションを勝ち抜いた参加者が、BTSやTXTの弟分「ENHYPEN(エンハイフン)」としてデビュー。

BTSとSEVENTEENが同じ会社の仲間に(プレディス買収)

BigHitエンターテイメントは、SEVENTEENなどが所属するPledis(プレディス)エンターテイメントを買収。

(これにより、BTSとSEVENTEENは同じ会社の仲間となった)

なお、2020年に行われた「企業説明会」では、BigHitの傘下である「ソスミュージック」から新ガールズグループがデビューすることが予告された。さらに2022年には、BigHitから新ボーイズグループが誕生する。

BTS/BLACKPINK/TWICEの快挙【世界に広がるK-POP】

MV再生回数は億超えを連発し、アジア内外問わず人気のグループはこの年にさらなる快挙を成し遂げる。

TWICE

歴史に残る記録達成

TWICEはこの年に、デビューから4年目8ヶ月で音楽番組1位102回の記録を打ち立てる(歴代最多)。

その他の記録は下記の通り。

  • K-POP女性グループで初の、MVのYouTube視聴回数13回連続2億回突破
  • 本格的な海外市場進出に向け、アメリカの有名レーベル「リパブリック・レコード」と業務提携開始
  • 2ndアルバム「&TWICE」が、日本レコード協会からプラチナ認定を受ける(マライア・キャリーに並ぶ記録)

BLACKPINK

YouTubeでの快挙

2020年の11月23日に、「DDU-DU DDU-DU」のYouTube再生回数が14億回を突破。

この再生回数はK-POPグループでは初の記録となる。

海外アーティストとコラボ

2020年に5月にはレディ・ガガの「Sour Candy」でコラボし、

2020年の8月には世界的スターであるセレーナ・ゴメスとコラボ曲を発表し、世界のPOP市場を揺るがした。

その他の記録は下記の通り。

  • アジア歌手として初めて、米ブルームバーグが選ぶ「世界で最も影響力あるポップスター」で1位に
  • 米ビルボードHOT100に2曲が同時ランクイン。(K-POPガールズグループで初)
  • 24時間で最も多く視聴されたYouTube動画」でギネス認定(How You Like That 8630万回)

BTS

韓国の歌手で初の記録「Dynamite(ダイナマイト)」

新曲「Dynamite」が、発売した週にアメリカのビルボードのメインチャートHOT100で1位になった。(2020年9月1日時点)

BTSのメインチャート1位は、韓国の歌手が初めて達成した歴史的記録となった。

(発売週に1位になった曲は世界に42曲しかなく、この快挙はマイケル・ジャクソンが達成した記録に匹敵する)

2039年の若者へ送るメッセージ

ビルボード1位を達成したBTSは、2020年9月19日に韓国で開かれた「第一回青年の日記念式」に出席。

この日に誕生した子どもが成人(19歳)になる2039年の青年の日に、BTSが残したスピーチメッセージが実際に公開される。

スピーチでは、BTSの活動で思う以上の成功を得たメンバーが心身ともに披露していたことや、そこからどう立ち直っていったのかが語られた。

その他の記録は下記の通り。

  • 日本でオリコンアルバム上半期ランキング1位に(海外アーティスト1位は、マイケルのスリラー以来36年ぶり)
  • 米ビルボード「HOT100」に12週連続チャートイン
  • DynamiteのMVが、「24時間で最も多く視聴されたYouTube動画」でギネス更新(1億110万回)
  • SUGAが「August D」名義でミックステープを発表、MV再生回数が1億回を突破


その他

BoAがデビュー20周年

オリコンで1位を獲得し、韓国歌手で初めてビルボードのメインチャート入りを果たしているBoAがデビュー20周年を迎えた。

BoAはかつてのインタビューで、歌手を続けられる理由は「単純に歌とダンスが好きだから続けられる」と答えている。

>>K‐POPアイドルの主な歴史とそのルーツをまとめてみた【2】

ITZY・Stray Kidsの進撃

2020年3月に発表されたITZY(イッチ)のアルバムタイトル曲WANNABEのMV再生回数が1億回を突破し、(前2曲のMVも1億回を突破している)デビューから1年目にしてK-POPシーンの中心的存在となった。

ITZYと同事務所のアーティストStray Kids(ストレイキッズ)も、新曲「神メニュー」のMV再生回数が1億回を突破し、さらにビルボードのワールドアルバムに6位でランクインするなど、世界的な人気の拡大を証明した。

レトロ曲トレンド

下記は2020年に公開されたレトロ調の楽曲の一例。

BTSのDynamiteのように、思わず踊りたくなるようなディスコ調の曲がトレンドになった)

このトレンドは、コロナ禍ということもあり日常を忘れられる曲を人々が求めた結果だという説もある。

ベルギー国籍の女性が初のK-POPアーティストデビュー

2020年にデビューしたK-POPグループ「BLACKSWAN」には、K-POPの歴史上初となるブラジル人女性メンバー・ファトゥ」が所属している。

なお、所属事務所は「グローバルな方向性の音楽を意識して多国籍な人材を対象にオーディションを行った」と明かしている。

その他のできごと

  • GOT7ジャクソンのソロアルバムが北米チャートイン。(K-POPや中国アーティストとして初)
  • IZ*ONEのファーストアルバム「BLOOM*IZ」が初日売上で歴代ガールズグループ初の記録達成(約18万4000枚)(初週35万枚)
  • Red Velvetのアイリーンとスルギがユニットデビュー
  • カンナムスタイルの動画再生回数が37億回を突破
  • Brave Girlsが3年ぶりにカムバック
  • 少女時代テヨンが、ラッパーのちゃんみなとコラボ
  • JYPからデビューしたNiziUが異例の速さで第71回NHK紅白歌合戦に出演
  • EXOのKAIがソロデビュー。担当の「瞬間移動」をパフォーマンスに活かす。

>>K-POPの歴史をまとめてみた【2021年】に続く

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