・歴史的できごと
K-POPの歴史をまとめてみた⑼【2021年】〜K-POP2.0に向けて
※この記事は個人的なまとめなので、K-POPの歴史全てを網羅しているわけではありません。
注目の新人グループ誕生
2021年は、韓国の芸能事務所やオーディション番組で20組を超える新人アイドルがデビュー。
そのなかでも注目の5組のデビューを振り返ります。
TRI.BE(トライビー)
編成スタッフがEXIDと同じなので、事実上、EXIDの妹グループにあたる。
台湾、韓国、日本(メンバーのミレは日本人)の多国籍のメンバーで構成されており、MOMOLANDやEXIDなどのヒット曲を多く生み出してきた作曲家の新沙洞の虎と、日本のユニバーサル・ミュージックがプロデュースに関わっているので世界的に注目を集めている。
PURPLE KISS
プロデュース事務所はRBWで、MAMAMOOの後輩にあたる。
PRODUCE 48、MIXNINE、K-POPスターなどのオーディション番組出場者が多く参加しており、注目を集めている。
(日本人メンバーのユキが所属する)
T1419(ティー1419)
韓国人5人と日本人4人で構成されたボーイズグループ。(デビュー時は全員が10代)
MOMOLANDが所属するMLDエンターテイメント、ネイバー、Sony Music Entertainmentが共同でプロデュースしており、世界的な活躍が期待されている。
JUST B
BluedotエンターテイメントからデビューしたK-POPの新星。(デビュー曲は元B.A.Pのバン・ヨングクが手がける)
メンバーのほとんどがオーディション番組出身ということでかなりの注目を集めている。
(I-LANDやUNDER19の出身者が集まった)
IVE(アイヴ)
SISTAR、MONSTA X、宇宙少女などを輩出してきたSTARSHIPエンターテインメントから2021年12月22日にデビューしたガールズグループ。
日本人メンバーの「レイ」が所属しており、チャン・ウォニョンやユジンはIZ*ONE出身メンバーで多くの注目を集めている。
(活動開始から早くも音楽番組で4冠を達成するなどの快挙で人気を証明している)
大手事務所の動き
人気アーティストが多く所属する大手事務所のニュースは下記の通り。
(主要なニュースのみ)
K-POPプロデューサーも注目する「NFT」とは何か
JYPエンターテインメントは6月30日、ドゥナムと提携してK-POP基盤のNFT(Non-Fungible token、非代替性トークン)プラットフォーム事業に進出すると明らかにした。
K-POPを中心とするNFT連携のデジタルグッズの製作、流通、取引および一連の付加サービスを開発、提供、運営するプラットフォーム事業を共にする戦略的業務提携を締結した。
出典:K-Style
NFTは、これからの世界を変えていく最新技術。
いままでは、ネットにあるものは簡単にコピーできるために、オリジナルがその価値を証明しにくい状態にあった。
→そこでNFTを使うことで、ネットにあるものを唯一無二であると証明できるように。
現在、多くの企業がNFTに注目し、事業を展開している。
SMエンターテイメント
過去のレジェンドアーティストの作品をリマスターするプロジェクトによってBoAのMVが高画質で蘇った。
過去の作品をリマスターする試みはK-POPシーン全体で進んでいる。
aespa(エスパ)&NCTの快進撃
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SMエンターテイメントが追求する「K-POP2.0のコンテンツ」の中心でaespaがパフォーマンスを展開しており、
これまでにないK-POP新時代の片鱗をのぞかせた。
aespa
- K-POPグループのデビュー曲最短記録を達成。(Black Mamba 51日と12時間でYouTube1億回再生)
- Foreverが米ビルボードで11位に。
- Next Levelで自己記録更新。(32日と8時間30分で再生回数1億回突破)
- 1stミニアルバムSavageがビルボード200など世界の10のチャートにランクイン
2021年現在、NCTはハリウッドで活動準備をしており、さらにグローバルに拡大された活躍が期待されている。
NCT
- WayVのアルバムがGAONの上半期アルバムチャートで1位を獲得。
- NCT 127の3rdフルアルバムStickerが2021 Asia Artist Awardsで今年のアルバム賞を受賞。
- Stickerがビルボード200で3位にランクイン。
JYPとタッグを組み、ITプラットホームを活性化
SMとJYPがタッグを組み、ファンとアーティストがコミュニケーションを深めるプラットホーム開発に力を注いだ。
SMエンターテイメント子会社が保有する、プラットホーム上でアーティストとコミュニケーションが取れるサービス「Bubble」の株式の一部をJYPが保有し、戦略的提携を果たす。
Bubbleは今後もアーティストのラインナップを拡大している。
※SMエンターテイメントは子会社「SM Studios」を設立し、音楽以外の事業を統合することで音楽事業により集中する方針を固めた。
有名プロデューサーが「21世紀最も優れたプロデューサー50人」に選定
数々の名曲を生み出してきたSMエンターテイメントのプロデューサー「ユ・ヨンジン」が、米ビルボードが選定した「21世紀最も優れたプロデューサー50人」に名を連ねた。
ユ・ヨンジン氏は1990年代から2020年代に至るまで、数多くのK-POPアーティストの作曲に関わり、音楽とダンスが見事にシンクロしているSMP(SMミュージックパフォーマンス)を築き上げた。
SMアーティスト独特の感じがある音楽。にはヨンジン氏が関わっていることが多い。
ユ・ヨンジンPDが作曲に関わっているK-POP(一部)
JYPエンターテイメント
デジタルコンテンツ制作企業「4by4」に約5億円を投資
JYPは、メタバースなどの新事業の推進を強化し、オンラインライブの画質向上、過去のMVをリマスターして高画質化、3Dで作られたバーチャル人間の制作などを予定している。
新グループを電撃公開
JYPは、新人グループ「Xdinary Heroes」(エクスディナリーヒーローズ)を突如公開。
DAY6以来、6年ぶりのバンド形式のK-POPグループのデビューとなった。
2022年の新人ガールズグループデビューを事前予告
これまでWonder Girls、miss A、TWICE、ITZY、NiziUなどの名家を輩出してきたJYPは2022年2月の新人ガールズグループのデビューを予告した。
韓国からJYPのガールズグループがデビューするのはITZY以来3年ぶり。
パク・ジニョンPDの”JYP2.0″ビジョン
JYPのプロデューサーパク・ジニョン(J.Y.Park)が構想しているビジョンが次々と実現している。
- アーティスト1組のための専用チームを統合し、業務を効率化させる(TWICE、2022年の新人ガールズグループ)
- 全員が日本人で構成されたアイドルグループのプロデュース(Nizi Project1,2)
- ハイクオリティーの作品を大量に生産するシステム(膨大な数の練習室が用意された新社屋)
- 従業員の働きやすさを実現(韓国の新しい法律に合わせ、従業員の勤務時間を短縮)
所属アーティストのStray Kidsが、JYPではじめてミリオンセラーを達成したことからも、JYPの新たな成長が注目を集めている。
その他
- GOT7がJYPとの契約を終了
- 中国のTENCENT MUSIC ENTERTAINMENTと戦略的提携
YGエンターテイメント
Big Hitと手を組み、拡大コンテンツを展開
YGエンターテイメントとHYBE(BigHitエンターテイメント)は、共同でさまざまなコンテンツを展開。
- HYBEが成果を上げている、ファンとアーティストがコミュニケーションをするプラットフォームWeverse(ウィバース)を活用し、YGエンターテイメントのコンテンツを拡大。
- HYBE、ユニバーサルミュージックグループ(UMG)などと共同でデジタルライブ配信プラットフォーム「VenewLive」を活性化。
このような試みにより、世界中のファンに高質なコンテンツが届けられていくことが期待されている。
悪質なネットユーザーへの対応を強化
YGエンターテイメントは、これまでアーティストのデマや誹謗中傷に対して法的措置を取ることを控え黙認してきたが、誹謗中傷が横行する現状を鑑みて対応を強化。
2021年10月14日に、悪質なデマを流したユーザーに対して侮辱、業務妨害罪で告訴した。
>>出典:YG ENTERTAINMENT、悪質なネットユーザーに対する法的対応を報告
JYPやBigHitでもこの傾向は高まっている。(TWICEやTXTへ誹謗中傷したネットユーザーを事務所が告訴)
その他
- 元2NE1のDARAとの専属契約を終了
- 芸能ライブにて、事務所の価値ランキングでYGエンターテイメントが1位に
- 新人ガールズグループを準備中であることが確定
HYBE(BigHitエンターテイメント)
CEOユン・ソクジュンがK-POPの未来を語る
BigHitのグローバルCEOユン・ソクジュンが、2021の特別講演でK-POPの未来を語った。
ユン氏は、ファンを単なる消費者ではなく主体と考え、ファンの関心を高めるコンテンツを拡大してきたことにより、BigHitの重大な成果のほとんどに貢献している。
→音楽で自分の物語を語れるようなコンテンツにも力を入れ、同時代を生きる若者との調和を大事にしてきた。
→さらに、YoutubeやSNSなどの新しいテクノロジーを活用し、ファンとの絆を深めてきたことがBTSのヒットに大きく貢献している。
→2021年現在のBigHitは、海外への進出を図っている。
メタバース(仮想空間)と連動したタイニータン
また、11月のHYBE説明会では、NFT市場を大衆化すると宣言。
ファンがアーティストのデジタル資産を持つ時代の到来が予告された。
社名をHYBEに変更
「エンターテイメント」という社名を外し、より統合的な企業としてのイメージを強化。
その他
- パン・シヒョクがHYBEの代表取締役を辞職し、音楽プロデュースに専念
- 新レーベル「ADOR」を設立。新人ガールズグループデビューを予告
- AIオーディオメーカーに3億8000万円を投資
新たな歴史を刻むK-POPアーティスト
MV再生回数は億超えを連発し、アジア内外問わず人気グループの功績は下記の通り。
TWICE
K-POP女性グループで初の記録を達成
2021年6月11日にアルバム「Taste of Love」を公表。
同アルバムは、「ビルボード200」で6位にチャートインする成績を残した。
TWICEはデビュー曲(OOH-AHH)からすべてのMVが1億回再生を超えており、1億回突破のMVをK-POP女性グループの中で最も多く保有する記録となった。
全編英語の新曲を披露
2021年10月1日に、英語曲「The Feels」のMVを世界同時に公開。
同曲は、ビルボードのメインチャートである「HOT100」に83位でチャートインした。
また、イギリスのオフィシャルチャートでも80位にランクインし、TWICEの自己記録を更新する結果となった。
その他のできごと・記録
- TWICEサナがコブクロのヒット曲「卒業」のミュージックビデオに出演
- 「FANCY」のBillboard JAPANストリーミング回数が1億回を突破(Feel Specialと共に)
- 「TT」のMV再生回数が6億回を超え、TWICEの最高記録を更新
BLACKPINK
K-POPアーティストが達成する新記録を次々に更新
「How You Like That」のダンス練習動画が3月時点で6億回を突破。
MVではなくダンス動画で6億を超える数字は異例となる。
2021年にBLACKPINKはK-POPの多くの初記録を更新した。
- 「DDU-DU DDU-DU」のMV再生回数が15億回を超え、K-POPグループ最多を更新
- YouTubeチャンネルの登録者数が7000万人を突破し世界1位アーティストに
ソロ活動での快挙
BLACKPINKリサのソロデビュー曲「LALISA」が公開二日で1億再生を超え、
24時間で最も多く観られたソロアーティストのギネス世界記録を更新した。
ジェニのソロ活動に続き、2021年にロゼ、リサがソロデビュー。(ソロでも新記録を更新)
ソロデビューした3名ともが2021年に世界の記録を更新した。
- ジェニのソロ曲「SOLO」のMV再生回数が7億回を記録(K-POP女性ソロアーティスト初)
- ロゼが韓国の女性ソロアーティストとして初めてアメリカの「ザ・トゥナイト・ショー」に出演(アリアナ・グランデやBTSが出演した人気番組)
- リサのソロ曲「MONEY」がビルボードのメインチャート(HOT100)に2週連続ランクイン(K-POP女性ソロアーティスト初)
その他のできごと
TakiTakiなどのヒット曲を生み出したパリ出身のアーティストDJスネイクが、BLACKPINKリサをゲストに新曲を発表。
BTS
2020年にK-POPで初めてビルボード1位を達成したBTSは、第63回グラミー賞にノミネートされた。
グラミー賞受賞は逃しているものの、韓国歌手で初めて「ビルボード200」で音源が1年連続チャートインをする記録を達成しており、世界的ヒットを生み出した。
英語曲「Butter」「permission to dance」を発表
BTSは2021年に新たな英語曲を発表。
「Butter」は、公開から21時間でYouTube再生回数が1億回を超えて記録を更新するとともに、
ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」で1位を記録している。
Coldplayとコラボ
これまでも数々の海外アーティストとコラボしているBTSは、2021年にColdplayとのコラボ曲「My Universe」を発表。
同曲は、2021年10月9日付でビルボード「HOT100」で1位を記録している。
その他の記録・できごと
- YouTuberヒカキンと実業家の前澤友作氏がBTSのdynamite衣装をオークションで落札
- back numberとのコラボ曲「Film out」が映画シグナルの主題歌に決定
- オリコンのトータルランキングで1位を記録(海外アーティスト初)
- 韓国歌手で初めてイギリスの「ブリット・アワード」にノミネート
その他
Brave Girlsが社会トレンドに
→Brave Girlsは2011年にデビュー。
→10年の間、業績が低迷していた。初期メンバーは全て脱退し、途中加入のメンバーが活動を継続。
→しかし、軍隊のイベントでは大人気なグループだった。
→2021年、YouTubeにアップされたイベント動画がヒット。
→メンバーが解散を考え準備していた矢先、「Rollin’」がチャート逆走。
→音楽番組で1位になり、その後も新曲でカムバック。
EXIDがかつてチャートを逆走したように、Brave Girlsは伝説を残した。
オーディション番組・girls planet 999(ガルプラ)
2021年もLOUDやPRODUCE101 JAPAN シーズン2、などの多数のオーディション番組が放送された。
その中でもgirls planet 999は、元JYP練習生の坂本舞白が参加しており、日本でも大きな注目を集める。
(詳細)→mnetが日中韓から選ばれた99人でガールズグループオーディションを開催。
経験のない一般人、さらには芸能人の家族から現役アイドル(CLCなど)までもが参加しているのが、ユニークな点となっている。
2021年10月22日に、デビューメンバー9人が決定した。(日本人メンバーは坂本舞白、江崎ひかるの2名)
好成績を残した新世代スター
(下記はその一例)
今月の少女(LOONA)
2016年から活動を開始。(カカオエンターテインメント)
英語曲「Star」が米ラジオチャートで39位にランクイン。
また、米iTunesチャートでこれまで発表した全アルバムが1位を獲得しており、存在感を拡大した。
DREAMCATCHER
2014年のデビュー名MINXから改名し、2017年より活動開始。(ソニーミュージック)
ミニアルバム「Dystopia:Road to Utopia」において、iTunesのワールドワイドチャート1位を獲得。
また、K-POPガールズグループ史上初めてビルボード「ネクスト・ビッグ・サウンド」チャートで1位を記録した。
Stray Kids
2018年より活動開始。(JYPエンターテイメント)
2ndフルアルバム「NOEASY」がGAONチャート累積売上110万枚を突破し、JYPで初めてミリオンセラーを達成した。
タイトル曲「ソリクン」は大きく反響を呼び、K-POPアーティストのパフォーマンスレベルを引き上げた。
(G)I-DLE(アイドゥル)
2018年デビュー。(CUBEエンターテイメント)
4thミニアルバム「I burn」が、世界51カ国のiTunesアルバムチャートで1位を獲得。
タイトル曲「화(火花) (HWAA)」は音楽番組で10冠を達成。
ATEEZ
2018年より活動を開始。( KQエンターテイメント)
6枚目のミニアルバム「ZERO:FEVER part.2」が、ビルボードの「ワールドデジタルソングセールチャート」で6位に、「ワールドアルバムチャート」で8位にランクインし、存在感を証明。
EVERGLOW
2019年より活動開始。(ウィエファ・エンターテインメント)
2020年のヒット曲「DUN DUN」のMV再生回数が2億回を超え、K-POPのメインシーンを率いる存在に。
ITZY
2019年より活動開始。(JYPエンターテイメント)
初めて発表したフルアルバム「CRAZY IN LOVE」が米ビルボード200で11位にランクインし、自己最高記録を更新。
TXT
2019年にデビュー。(BIGHIT MUSIC)
日本語1stフルアルバムが「ビルボード200」にランクインし、BTS以来の記録を達成。
(オリコンデイリーアルバムランキング1位も獲得)
NiziU
2020年にデビュー。(JYPエンターテイメント)
プレデビュー曲「Make you happy」とデビュー曲「Step and a step」のオリコンストリーミング累積再生数が1億回を超え、女性グループ史上初の記録を達成した。
Weeekly
2020年より活動開始。(ISTエンターテイメント)
ヒット曲「After School」がビルボードの「ワールドデジタルソングセールス」に21位でチャートインし、異例の成績を挙げる。
2021年の注目曲
下記は2021年に公開された楽曲の一例。
MAMAMOOフィインがソロデビュー
3年ぶりのSHINee新曲(iTuneのチャートで1位を記録)
その他のできごと
- カンナムスタイルの再生回数が40億回を突破
- 期間限定グループIZ*ONEが解散
- DSPから新人未来少年デビュー
- 人気プロデューサー「ライアン・チョン」が新人グループbugAbooをプロデュース
- バーチャルK-POPアイドル「Yuna」がデビュー
- 2PMが5年ぶりにカムバック
- PENTAGONが初の音楽配信チャート1位を獲得
- SEVENTEENがビルボード200で13位になり、自己記録を更新
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