【独学】ピアノ歴2年目の記録(ラ・カンパネラ挑戦元年)【2023/1〜2023/12】

20代後半で楽譜も読めない、コード理論もわからない、これまで楽器経験なし。

でもピアノを独学ではじめてみた(2年目)

こちらの記事では、20代後半からピアノを始めた自分の2年間の練習内容を公開していきます。

前回

同じように、ピアノを独学で始める方の参考になれば幸いです。

【独学】ピアノ歴1年からさらに1年間の記録

2023年のピアノ練習時間は平均で2時間。期間は毎日。

2023年1月&2月 ひたすらショパンのエチュード

2023年1月からは、ひたすら練習という感じです。

練習ルーティンは下記の通りです

  1. 幻想即興曲→別れの曲→革命のエチュード→英雄ポロネーズ(ショパンの曲)
  2. あの夏へ→人生のメリーゴーランド(久石譲の曲)
  3. →J-POP初級〜中級の練習(2、3曲)
  4. →最後、コードの練習で締める
  5. (Cメジャースケール以外のキーのオクターブ練習も少し)

上記の練習を1日2〜3時間行っていました。

成果

  • 瞬時に4つ以上の和音を抑える力が養われていく。
  • 革命のエチュードを毎日練習することで、左手が徐々に動くようになる。
  • 音感トレが少しだけ上達し、ドレミファソラシの7音を10秒以内に特定できるようになる。
  • 楽譜の初歩知識を頭に入れるが、挫折。

2023年3月 鍵盤感覚を重視した練習

2023年3月からは練習方法をシンプルにしていきます。

いままでは、好きなパートをその日の気分で無造作に弾いていましたが、それではいつまでも苦手な部分を克服することができません。

飽きても途中で練習をやめない。練習曲を最後まで弾き切る。

欲張りすぎず、つまずいた部分を8割くらいのクオリティに直してから次に進む。

速さよりも音の粒を揃えることを重視する。

上記のことをできるだけ意識しながら練習するようにしたら、徐々にミスタッチが減り、演奏のクオリティが上がっていきました。

成果

  • 革命のエチュードで左手がかなり動くように
  • ショパンのエチュードを練習するほど指がスムーズになり、他の曲も弾きやすくやるという好循環が回り始める。
  • 鍵盤の位置を意識しながら弾くことでミスタッチが減る
  • 上手くなればなるほど楽しくなるのでさらに練習が楽しくなる好循環

ストリートピアノはまだハードル高い

何回かストリートピアノに挑戦しているのですが、まだミスタッチが出てきて集中もできません。

やはり、人前で安定したパフォーマンスをするのは一筋縄にはいきません。

練習でできることがプレッシャーでできなくなるからです。

技術の他にメンタル面のトレーニングが必要だと痛感しました。

2023年4月 コード練習を本格的に開始

次のレベルに行くためには、暗譜に頼るのではなく、音感を鍛え、音楽理論を覚えて耳コピができるように発展する必要があります。

楽譜を学ぶのはハードルが高いので現時点ではしていませんが、コード理論の勉強に力を入れていきます。

下記の本でコードを覚えていっていますが、いろいろなコードの形を覚えられるのでかなり実用的でおすすめです。

成果

  • 革命のエチュードを1曲覚え切る(完成度はまだ低い)
  • コードの押さえ方の本を半分まで進める

2023年5月 ひたすら練習

クラシック、ジブリ、J-POPの曲練習を中心に、コード練習や音楽理論の勉強にも力を入れています。

ゆっくりですが練習するほどにあらゆる面での上達を感じます。

気づき・成果

  • コード理論の「テンションコード」についてさらに理解を進める
  • 指の感覚に全神経を集中しないと練習の質が下がる
  • 音の粒をそろえず、雰囲気でごまかしてもピアノは上達しない
  • ちゃんと音の粒をそろえ、コードを確実に押さえられるまで練習することが重要である
  • マイナーのダイアトニックコードを覚えていく
  • ハーフディミニッシュ、ブルーノートなど、複雑な音階やコードに慣れていく

2023年6月 「木枯らしのエチュード」練習開始

「別れの曲」「幻想即興曲」「革命のエチュード」(暗譜完了)「英雄ポロネーズ」(練習中)

これまで上記のクラシックを練習してきて、次は難易度が跳ね上がる「木枯らしのエチュード」に挑戦します。

ここを越えれば、難曲ラ・カンパネラへの挑戦の道が見えてきそうですが、そのためにミスタッチをなくす鍵盤感覚を養わなければいけません。

ストリートピアノに挑戦

ここで久々にストリートピアノを弾きました。

一人拍手してくれる人がいて嬉しかったですが、演奏自体はダメダメです。

さらっとストリートピアノを弾いてる人たち。あの人たちはもはやバケモノの領域です。

少しでもプレッシャーに飲まれたり雑念で余裕がなくなるとミスしてしまう。

通行人がいる緊張感の中ストリートで楽しめる領域になるにはまだまだ練習不足だと思い知らされました。

気づき・成果

  • 分数コード、テンションコード、ペンタトニックへの理解を深める
  • 幻想即興曲のクオリティが40点から50点(自己評価)に成長
  • ショパン、あるいはプロピアニストを自分に憑依させるといい感じになる
  • Cメジャースケール以外のコードのボイシングの形を覚えていく
  • モードや転調(ピボットコード)の知識を深める
  • 音感トレで、単音なら音階を当てられるようになってきた

2023年7月 独学の壁を感じる(ギターの練習も開始)

ここまで2年近く独学でやってきましたが、壁を感じてきました。

具体的には、「音が跳躍するパートを高速で弾くことがいくら練習しても上達しない」ということです。

ピアノを習っている人は基礎の教本などで少しづつ指を慣らして難解な部分も弾けるようになっていくと思いますが、自己流の練習ばかりの自分はついに独学の壁にぶち当たったと感じます。

近道なんてどこにもないんだな。ということを痛いほど感じました。(ピアノ歴2年やそこらでは超えられない壁を感じた)

あと、今月からギターの練習も始めました。

気づき・成果

  • 英雄ポロネーズの運指を3分の2まで覚える
  • まだレベル的には早いが難曲「ラ・カンパネラ」の練習を開始する
  • ギターでFM7,E7,Am7,Cのコードを弾けるようになる。G、F、Dmのコードに苦戦中

2023年8月 夏バテで練習効率が落ちる&音楽理論の勉強再開

連日気温が35度、体感気温が38度に達する中で生活していると体力が削られ、「今日はこのくらいでいいや」と妥協する日が増えてしまいました。

なので、比較的負荷の少ない反復練習を増やし、新しく運指を覚えるという負荷の高い作業は少なくするという練習メニュー変更をしたりもしていました。

また、1ヶ月ほど中断していた音楽理論の勉強も再開しました。

気づき・成果

  • ピアノの演奏クオリティーは精神力と集中力に驚くほど左右される
  • マイナーコードについての理解をさらに深める(マイナー曲の異邦人/久保田早紀を練習)
  • 7つあるモードの音階を覚えていく(イオニアン、ドリアンなど)
  • ギターのG、F、Dmのコードに苦戦中
  • とにかく欲張らない。少しづつ覚えていくほうがいい。欲張ると息切れする。
  • ストリートピアノで緊張しなくなってきたが、ミスが減らない。60%の力しか出せない。

ミスタッチをなくす方法

ミスタッチをどうなくすかを研究した結果、シンプルな解決策に辿り着きました。

それは、「ミスしそうな部分は速度をゆっくりにする」ということです。

指を確実に鍵盤に置いてから弾けばミスタッチはしません。指を正確な位置に置く前に弾いてしまうからミスしてしまいます。

いままでは速度を重視するあまり、正確な位置に指を置くということを先にせずに弾いていたのでミスしまくりでしたが、「ゆっくりでもいいからまずは指を正確な位置に置いてから弾く」ということをしたらミスが格段に減りました。

2023年9月 独学歴約2年に・ついに楽譜を勉強し始める

2年ピアノを練習するとだいぶ指も動くようになり、コードや音階の知識も増えていきますが、まだまだ納得いく演奏はできず課題だらけです。

「エリーゼのために」を練習する→その後挫折する

いきなりショパンのエチュードを弾きこなすのは無謀すぎる現実が見えてきたので、少し難易度の低い曲で基礎力を上げようと考え、中級者向けの「エリーゼのために」の練習を開始しました。

トリル、分散和音などピアノの様々なテクニックが磨ける1曲となっています。

※しかし、3日くらいで練習を辞めてしまいました。同時並行でショパンとラ・カンパネラを練習しているのでキャパオーバーでした。

練習内容を見直す「頭を使わないと練習は嘘をつく」

「練習は嘘をつかないと言うけど、頭を使わないと普通に嘘つくよ」というダルビッシュ選手の名言の通り、ピアノも意識を持って練習しないと効率が悪くなります。

ミスタッチをしたまま同じパートを練習し続けると、ミスタッチが上達してしまいます。

すでにできるパートばかり弾いても、いつまでもできない部分が上手くなりません。

最近は練習効率が落ちていたので、ここで改めて気を引き締めて練習をするようになりました。

ついに楽譜を勉強し始める

楽譜が読めないと、曲を全部暗記しないといけないので1曲を弾くのにかなりの時間と労力がかかります。

逆に、楽譜が読めると、好きな曲をすぐに弾くことができるので、いったんは遠回りでも楽譜を勉強しようと決意しました。

気づき・成果

  • モーダルインターチェンジについて理解を深める
  • ディミニッシュコードの使い方の理解を深める
  • subV7(裏コード終止)についての理解を深める
  • ピボットコード、ドミナントセブンスを使った転調のパターンについての理解を深める
  • ギターでF、Dm、Gコードが徐々に弾けるようになってきたが、まだ苦戦中
  • 英雄ポロネーズの譜面をなぞる練習がいよいよ終盤に差し掛かる

恥の概念を捨てていく

ストリートピアノなど人前で自分の演奏を聴かせる場面で緊張しないコツを掴んできました。

そのコツは、「恥の概念を捨てる」ということです。

いままでの自分にとって人前でピアノを弾くのはまるで肛門を公衆の面前にさらすような恥ずかしさがあります。

しかし、それでは演奏に集中できず、恥をかかないように周囲を気にして萎縮してしまいます。

そこで、吹っ切れてもう肛門を公衆に堂々とさらしてしまう。それを恥と思わなければなんでもなくなります。

※ただし「恥を捨てるぞ!」と気合を入れると、もうそれは自然体ではなくなるので、何もかも忘れるのが正解です。

ミスを恐れず、ありのままをさらけ出しノリノリでピアノを弾くようにしたら、周りの視線、行動が気にならなくなります。

2023年10月 ひたすら練習

メンタル強化という課題

ピアノは、技術が半分でメンタルが半分だと思います。

なぜなら、いくら練習して技術を向上しても、メンタルが集中できていなかったら簡単にミスしてしまうからです。

心が落ち着かず動揺すると、それがそのまま演奏のミスとして出てきてしまいます。

人間の心理とは恐ろしいものです。

ここをいかに改善していくかが今の課題です。

分散和音が難しすぎる

自分はアルペジオ(分散和音)が苦手です。

何回練習しても、なぜか上達せず早く弾こうとするとミスしてしまいます。

しかし、続けるしか他にやりようがないのでひたすら練習しています。

気づき・成果

  • 基本的な楽譜(ト音記号、ヘ音記号)をゆっくりとなら読めるようになる
  • 丸の内サディスティックのコードをギターで弾けるようになる(ところどころまだコードチェンジがスムーズではない)
  • ハーモニカを吹きながらギターを弾く練習を開始する
  • ようやくギターのFコード、Gコード、Dコードが鳴るようになってきた
  • 演奏に集中するためにはメンタルチューニングが必要だと気づく(演奏に集中できない時は、まず気分の切り替えが必要)
  • 英雄ポロネーズをとりあえず全部暗記することができた(約1年かけ、ようやく)
  • マイナースケールのコード機能について理解を深める

2023年11月 鍵盤感覚を意識した練習&ラ・カンパネラの中盤の難関へ

ラ・カンパネラの中盤の難関へ

難曲のラ・カンパネラは、序盤はそこまで難しくなくすぐに習得できますが、途中からいきなり鬼のように難易度が上がります。

ショパンのエチュードで毎日指をいじめているのに、それでも弾けないテクニックが何度も登場します。

習得法は練習量のゴリ押ししかありません。時間をピアノに捧げれば捧げるほど上手くなる。ただそれだけです。

気づき・成果

  • スキマスイッチの「奏」の楽譜を購入し、譜読みの練習を進める。
  • 音感トレーニングの正解精度が上がってくる。次なる課題は黒鍵の音階も聴き分けること。

ピアノでミスするパターンはおもに2つある

ピアノでミスするパターンは下記の通りです。

  • 音を出す前にどの鍵盤を押すかをイメージしていないまま当てずっぽうで間違った鍵盤を弾く
  • 音を出す前にどの鍵盤を押すかをイメージしてから弾くが、鍵盤感覚がずれているため間違った鍵盤を弾く

このパターンに気づいてから、ミスせずにピアノを弾くコツが見えてきました。それは、

音を出す前に押す鍵盤を完全にイメージできる状態で弾き、イメージが出てこない場合は速度をゆっくりにして確実な位置に指を置いてから弾く(当てずっぽうで弾かない)。ということです。

それと同時に、

どの鍵盤を押すかをイメージしてから弾いたのにミスする部分は、反復練習のゴリ押しで鍵盤感覚を身につけるしかない。とうこともわかりました。反復練習によってイメージと現実の動きのズレを修正していきます。

ちなみに、緊張していたり寝不足の時もミスが増えます。集中力がなくなるからです。

練習時に絶対に守るルール

この時期から強く意識し出したのは、「ミスタッチを反復しない」ということです。

何回もミスタッチしたまま練習すると、「ミスが定着して癖になってしまう」からです。

ミスしてしまう部分は、速度を落として確実に正確な鍵盤に手を置いてから弾く。これはかなり重要です。

2023年12月 良くも悪くもマンネリ化、ピアノ練習は単なる日常

毎日練習して2年を超えると、指がかなり動くようになりますが、まだまだ伸びしろがある感じがあり、ミスタッチも全然減りません。

粘り強く練習すれば今できないこともある日急にできるようになるので、練習量は裏切らないのだなと感じます。

今全く形になっていないショパンエチュードも、1年後はきっとレベルが上がっていると信じて練習するのみです。

同じ曲を毎日練習すると飽きる

毎日同じ曲を練習すると飽きます。曲の完成度が上がるたびに、初めて弾けた感動を維持しながら弾くのは難しくなります。

ここはもう等価交換なので仕方ありません。曲への感動が薄れるなか、完成度をひたすら高めています。

今月の気付き、成果

  • レミオロメン「粉雪」のギターコード練習を始める(Dコード、Bm7コード)
  • Fコードは相変わらず難関、一生弾けない気がしてきて少し焦る
  • コードスケールの算出、ハイブリッドコードの作り方などコード理論の上級知識についての理解を深める
  • 「コード理論大全」の本の勉強が3周目に入る
  • メジャー、マイナー以外に、モード系スケールについての理解を深める

まとめ

2023年は、去年に比べ楽しさよりもピアノの難しさに圧倒された感じがします。

やればやるほど奥が深い。まだまだ底が見えません。

最後に、2024年に達成したい目標を記しておきます。

  • 難易度が鬼のような木枯らしのエチュードとラ・カンパネラを最低限聴けるクオリティにし、映像を残す
  • モーダルインターチェンジを使いこなし、ジャズを本格的に弾けるようにする
  • 中級以上の楽譜をすらすらと読めるようになる
  • 音感レベルを上げ、即興演奏ができるようになる
  • ギターをもっと上達させる
  • ベースを始める

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