韓国の主な「アイドル」「KPOP」の歴史のまとめです。
・KPOPの主な歴代グループ
・KPOPのルーツ
2・日本の「K-POP」ブームとグローバル化
(2000~2012年ごろ)
日本の「K-POPブーム」とグローバル化
BoA「J-POPアーティストとして成功した韓国人アーティスト」
BoA(Feat.SHINee Tae-min) – Only One, 보아(Feat.SHINee 태민) – 온리원, Music Core 20120825
SESの日本デビューに失敗したイ・スマンは、海外進出の難しさを痛感し、リベンジを開始する。
1998年、SMエンターテイメントが海外進出を開始。
SMエンターテイメントの元で3年にわたるトレーニングを受け、万全の準備を終えたのち14歳の「BoA」が2000年に韓国でデビューし、翌年に日本デビューを果たす。
→チョー・ヨンピルなどの日本で活躍した歌謡歌手以来、新しい形で日本でのK-POPブームの道を開く。
→「VALENTI」や「メリクリ」など、数々の名曲で賞を獲得し、紅白歌合戦にも多数出演する。
→音楽番組でのダウンタウンとのトークが人気を集める。
→日本語発音が自然なクオリティーであり、宇多田ヒカルや浜崎あゆみなどのJ-POPアーティストと同一視され、BoAが韓国人であることを知らない視聴者も多数いた。
→2009年3月17日に全米デビューアルバム「BoA」をリリース。Billboard 200で127位にチャートインする快挙を達成。
→2014年、「H.O.T」のKANGTAと共にSMエンターテイメントの取締役(非登記)に選任。
東方神起「世界にK-POPの存在をアピールした伝説のグループ」
TVXQ – Mirotic, 동방신기 – 주문, Music Core 20081025
2003年、SMは子会社を通じて「スターライト・アカデミー・システム」(SMアカデミー)を開校する。
2004年に東方神起が韓国でデビューし、2005年に日本でデビューする。
→より世界にK-POPの存在をアピール。
→KPOPスターとして初の「日本5大ドームツアー」を実現
→BoAらと共に、彼らの活躍は冷え込む日韓関係の中での後輩の活動を支える軸となり、KPOPの「型」を築いた。
事務所システムの課題が浮き上がる
韓国の音楽産業は発展してきたが、アーティストの自由と権利を尊重する意識が育っていなかった。
→不均衡なマネジメントシステムの中でデビューを目指す練習生は、契約の不利な内容を受け入れざるを得なかった。
→練習生に投資した金額をアーティストの利益から回収しなければ、会社の存続に関わるという葛藤も存在する。
2009年、東方神起のメンバー3人がSMエンタに訴訟を起こし、SMと決別することに。
→徐々にシステムは見直されているが、時間がかかる。
(東方神起は、2011年より「ユンホ」「チャンミン」の2人体制で再始動する)
TVXQ – Keep your head down, 동방신기 – 왜, Music Core 20110129
KPOPのグローバル化・デジタル社会への迅速な対応
1990年代はCDバブルから始まり、95年のWindows95発売や携帯電話の普及によってインターネットとの競合が起き、2000年代以降CDの売り上げが激減した。
2000年代半ば
デジタル音楽の時代が到来する。
2003年、スティーブ・ジョブズが「iTunes」と「iPod」発表。
2005年に動画共有サービス「YouTube」開始
2006、グーグルがYouTubeを買収)
2008、スウェーデン企業のSpotifyが音楽ストリーミングサービスを開始。海賊版や違法音楽データの問題解決を目的にした。
→K-POP事務所はこのデジタルの時代に素早く反応した。
→iTunes、YouTubeを積極的に活用。
→MVだけではなく「練習風景」などの製作過程も公開。
K-POPファンダムの特徴
熱狂的な支持
K-POPファンは、自分たちが支持するアイドルグループを熱狂的に応援します。コンサートやファンミーティングには、多くのファンが集まり、ライトスティックやバナーを振って一体感を作り出します。
SNSを活用した交流
K-POPファンは、SNSを通じてアイドルグループや他のファンと交流します。TwitterやInstagramなどでフォローし、コメントやリアクションを送ることで、コミュニティ感を高めています。
クリエイティブな活動
K-POPファンは、自分たちが支援するアイドルグループを応援するために、クリエイティブな活動を行います。例えば、アイドルグループの歌詞を自分たちで翻訳し、海外のファンに紹介することや、アイドルグループの楽曲をカバーすることなどがあります。
マスターの黙認的存在
K-POPのマスターファンは、非公式の活動を通じてアイドルグループを応援します。例えば、メンバーたちの写真集を作成したり、自分たちでアイドルグループの公式グッズを作成したりすることがあります。
K-POPアーティストの大いなる宣伝になっているため、K-POP事務所はこの活動を黙認している。
K-POPアイドルを悩ませる過激なファン
韓国の人気有名人には一定数の過激なファンが存在し、私生活に過剰に踏み込むサセンファンと呼ばれ問題になることがある。
韓国の音楽番組とその影響力について
韓国の音楽番組は、アイドルグループのプロモーションに大きな影響力を持っています。
代表的な番組には、KBSの「ミュージックバンク」、MBCの「ショーチャンピオン」、SBSの「人気歌謡」などがあります。これらの番組では、週に一度、様々なアイドルグループがパフォーマンスを披露し、ランキングが発表されます。
特に、1位を獲得することは大きな栄誉であり、アイドルグループの知名度や人気を上げるために重要な役割を果たしています。また、海外でも放送され、K-POPの海外進出にも大きく貢献しています。
YouTube戦略の結果
「PSY」のカンナムスタイルの動画が一気に拡散。
PSY – GANGNAM STYLE(강남스타일) M/V
「少女時代」の「Gee」のMVが、2012年にアメリカだけで7400万再生を記録。
Girls’ Generation 소녀시대 ‘Gee’ MV
グローバル化の象徴
KPOPは、「流行を取り入れる」存在から、「流行を作り出す」存在へと変化していった。
→その象徴的な人物が「G-DRAGON」
G-DRAGON is All For Seoul | Nike
(第3章へつづく)
K-POPアイドルの主な歴史とそのルーツをまとめてみた【3】
K-POPをもっと深く知りたい方はこちらをどうぞ
(著者は、北海道大学のキム・ソンミン教授)