JYPが求める人材の魅力とは何か【オーディションに受かる人】

K-POP業界の有名プロデューサー・パクジニョン(J・Y・Park)が2020年のオーディション番組NiziProjectでこんなことを言っていました。

J.Y.Park

 

「自分自身をとても自由に、ナチュラルに言葉、歌、ダンスで表現できる人材。そんな人材を選びたいです」

「ダンスと歌が上手か下手かより大切なことは、ナチュラルさです」

「何よりもいいことは、パフォーマンスをするとき、自分のキャラクターがそのまま現れることです」

 

出典

NiziProject#1-1

(JYPでは、謙虚で誠実な人材を選ぶ傾向にあり、実力があっても人格的に問題のある練習生はやめてもらう事例もあるようです)

この「自然体の魅力」とは一体どういうことなのでしょう。



JYPが求める人材の魅力とは何か【オーディションに受かる人】

 

TWICEを輩出したオーディション番組「SIXTEEN」でパクジニョンPDは、不自然に見えるパフォーマンスを厳しく評価しました。

票が欲しい気持ちがあからさまに透けて見えるのはだめだ」と。

そして、「自分の個性を自覚している人がいい結果を出す」「チーム内での自分の存在意義を自覚するように」とのアドバイスを残しています。

オーディション参加者の目的はもちろん、オーディションを突破すること。

パクジニョン氏もその姿勢が悪いとは言っていませんが、「票をもらうことが歌って踊る理由になってはダメだ」とアドバイスしています。

つまり、票をもらおうと必死にしすぎると結果的にそれは不自然なパフォーマンスになり、評価に繋がらないということです。

自分の存在意義を活かしつつ、自分の内面で感じたことを表現するために歌って踊るのが大事

ここにヒントがありそうです。

個性を高く評価されたTWICEダヒョンのパフォーマンス

J.Y.Park

 

「芸術は自分自身を表現することだけど、大体の参加者たちは、(オーディションを)自分の実力に対する評価だと思っている」

 

「私はただ、あなた自身の表現が見たい」

 

出典

NiziProject#1-1

個性と協調性のバランスが大事

SIXTEEN参加者であり、2019年にソロ歌手デビューしたチョン・ソミは、「自由でありながらも一線を守る時、人々に愛されると思う」との発言を残しています。

この発言のように、何事においても個性と協調性(一線を守ること)のバランスは欠かせません。

個性を表現しようと奇抜なことをすると不自然に見られる。

自分のやりたいことをしても、それが関係者全体にメリットがなければ観客や仲間を置き去りにしてしまう。

しかし、周りの目を気にしすぎて個性を押し殺しても、「その人だけの魅力」という存在意義がなくなってしまう。

自分の個性をどこで発揮するかをわきまえ、自然にそれを表現する。これこそが評価されるパフォーマンスと言えそうです。

オーディションに受かるパフォーマンスをする方法

自然体の魅力のあるパフォーマンスをするためにはどうすればいいのでしょう。

ここに明確な答えはないのですが、そのヒントになるかもしれない方法をご紹介します。

ありのままの自分を受け入れる

自分のナチュラルな部分を自然に違和感なく表現するためには、「ありのままの現実を受け入れる器」が必要になります。

ありのままの自分を受け入れることができれば、そこでようやくナチュラルな表現をすることが可能になります。

なぜなら、自分を飾り付ける必要がなくなるからです。

うまくいかない現実を過剰に恐れるあまり、周りからの評価に縛られている人のパフォーマンスはやはり不自然に見えてしまうでしょう。

人からどう見られるかより、自分がどうしたいかを基準にしなければ、ナチュラルさを出すことは難しいです。

>>K-POPアイドルになりたい人が知るべきこと【諦めた自分からのメッセージ】

普段の自分をそのまま歌とダンスにのせる。

パクジニョンPDは、NiziProjectの番組内で「友達とカラオケで歌っているときの感じで」「普段の話し言葉をそのまま歌やラップに出すといい」というアドバイスを残しています。

オーディションの場ではどうしても評価されたいので誇張された表現をしてしまいがちだと思いますが、それでは自分が何者なのかが伝わらなくなってしまいます。

なので評価のことは忘れ、楽な状態で自分の普段の感じでやるのが効果的と思われます。

自然体の魅力は結局、狙って出せるものではありません。

見てくれる人のために歌って踊る

NiziProjectの中でパクジニョンPDが語ったアドバイスの中にこういうものがあります。

J.Y.Park

 

「ダンスや歌は見てくれる人のためにやることであり、自分のためにやることではないからです」

「この場では、(審査員である)僕のために踊るべきです」

「1人で踊るより、目の前にいる人のために踊ることで、幸せだと思えるようにならなきゃ。僕は見てくれる人がいないと踊りたくない」

 

出典

NiziProject#4-2

歌手という職業は一人で完結するものではなくて、常にお客さんありきで成立しているという事実があります。

歌手になるオーディションを受けるからには、やはり「客を楽しませる」という視点は持っておきたいものです。

ただ鏡に向かって踊る感じでやるよりも、見てくれる人の心にパフォーマンスを届ける気持ちでやると、だいぶ変わるものはあるかもしれません。

例えば、学校の校内放送で曲を流すとして、誰も知らないアーティストの曲を自己満で流すよりも、皆が知っている盛り上がる曲を流した方が皆に喜ばれるなら、皆が喜ぶ方を選ぶということです。

10代の少年少女にはハードルが高い要求かもしれない

10代の少年少女は、まだまだ「自分を見て!」という承認欲だけで突っ走ってしまうのも無理はありません。

しかし、K-POPアイドルになる10代には、「お客さんを楽しませる」というプロの視点が求められます。

これはかなり10代にはハードルの高いことです。

逆に言えば、10代でこの境地に辿り着けば、他の人よりも圧倒的に抜きん出ることができるでしょう。



K-POPスターになる鍵は「無心の姿」にある説

K-POPスターにはいろいろな魅力があります。

その中でも特に魅力的なのは、「自分もこうなりたいという憧れを与える力」です。

「自分のことを評価してくれ!」という押しつけ感がなく、曲の感情と同化している感じがあり、無心でパフォーマンスをしているその姿は、まるで鏡のようです。

スターには、見る人の感情を映す鏡のように、こちらに感情を伝染させる力があります。

それは、「打算的な考えがなく、感情をただ表現している」というナチュラルさから伝わるものでしょう。

パク・ジニョン氏も「ダンスや歌には演技力が必要。演技力があると見る人が没頭できる」と語っていますが、まさにこういう力を持っている人がアイドルになっています。

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